単行本(ソフトカバー): 160ページ
出版社: あさ出版; 四六判版 (2017/4/10)
汐街コナ (著), ゆうきゆう (監修)
マンガで分かる診療内科シリーズも執筆している精神科医・ゆうきゆうさんが監修・執筆した悩める人向けの書籍です。
過労死・過労自殺する人に対して「死ぬくらいなら辞めれば」という事を簡単に言ってしまいがちですが、それができない心理学的な理由がちゃんとあるんです。
「死ぬくらいなら仕事を辞めたら良いのに」が通じない心理をわかりやすく解説していて、現に悩んでいる人にとってはとても心強い書籍です。
イラストを多用し、マンガ風に説明を加えていて、非常に読みやすい構成です。
仕事や会社に追いつめられている人がどのようにすれば、その状態から抜け出し、 自分の人生を大切にできるのかを教えてくれる優しい書籍です。
また、過労やうつ状態から抜け出して幸せになった人を取材して描きおろした「実録! ブラックな状況を抜け出しました」も濃い内容です。
実際の例も挙げながら説明しているのでとても参考になります。どちらかというと、過酷な業務に追われて、自分を犠牲にしてしまっている看護師向けです。
身体的な負担、肉体的な疲れ・疲労感など発展するストレスから抜け出す方法を解説しています。
人間関係のみのストレスを抱えている看護師の場合は、この本の内容と少しマッチしない可能性があります。
逆に、看護師人員が少なくて、自分にしわ寄せがきて、毎日毎日なんとか仕事をこなくしていっぱいいっぱいとなっている人は、ぜひ手にとってみて下さい。
過労からくる精神的な問題の場合は、いくらポジティブシンキングしても一時的な改善しか起こらず、返って問題をこじらせる可能性もあります。
テレビニュースで繰り返される過労自殺の事件を今後も繰り返してほしくありません。
「死ぬくらいなら会社辞めれば」ができない理由(ワケ) は、過酷な現場で働く看護師ににおすすめの1冊と言えます。